体育会系学生に特化した人材紹介事業として、学生と企業をつなぐエージェント業務をメインに展開する株式会社CSParkCareer。
同社ではもともと自社システムで日程調整を行なっていたといいます。
「しかし、公式LINEで学生と1対1のやり取りをして信頼関係を築けたと思っても、公式サイトのシステムが挟まると、学生が心の距離を感じて離脱してしまっていたんです」
こう語るのは、同社キャリア事業部の大麻さま。
同社では2021年10月に、自社システムに替わるものとしてTimeRexの利用をスタート。
学生の離脱率を25%からほぼ0%に改善できたといいます。
その具体的な活用法について、大麻さまに詳しく伺いました。
―まずはTimeRexの導入前の課題について教えてください。
大麻さま:
一番の課題は「面談したいです!」と言ってくれる学生と、実際に面談できる率が低いことでした。
以前は自社でオンライン予約システムを構築していて、個人情報の取得が必須だったため、住所や同意項目など多くの入力が必要でした。それが煩雑で、約25%の学生が入力途中で離脱していたんです。
また、「心の距離感」も問題でした。公式LINEでは1対1で会話していたのに、突然公式サイトのシステムが挟まると、学生側が「LINEではいい人だったけど、結局会社の人なんだな」と感じてしまうようで、これも離脱の一因になっていました。
―「煩雑さ」と「心の距離」が原因だったんですね。TimeRexで解決はできましたか?
大麻さま:
できました。離脱率で言えば、ほぼ0%になっています。
TimeRexに変えたことで、学生は日程調整カレンダーで都合の良い日程を選び、必要最低限の情報を入力するだけでよくなり、手間が大きく減りました。
また、TimeRexは予約する側の会員登録が不要で、公式サイトに誘導する必要がありません。つまり、LINEからそのまま、企業のサイトを介さずにカレンダーのページに遷移できるため、“人と人”のコミュニケーションを維持できます。
―信頼関係を維持したまま日程調整に進めるんですね。ほかにも、カレンダーの設定によって学生との面談率を上げる方法はありますか?
大麻さま:
私たちが実践しているのは、「10日以上先の日程を提示しないこと」。
何週間も先の約束をすると、どうしてもキャンセルされやすいので、日程候補は直近7日間にしぼって表示しています。こうしたことで、面談のキャンセル率が32%から18%に改善しました。
また、とくに面談したい学生には「○○様用」という個別の日程調整カレンダーを作成して、特別感を演出する使い方も効果的です。
他にも、学生向けの場合は設問内容をカンタンにして、なるべく入力のハードルを下げるようにしています。一方、企業向けの場合は、今の悩みや要望などの情報を事前に詳しく記載してもらう設定にしています。
ターゲットを臨機応変に変えられる点も大きな魅力ですね。
―導入前後で、工数の変化はありましたか?
大麻さま:
日程調整業務の効率化はもちろんですが、それ以外の部分での削減効果が大きかったです。
まず、エンジニア工数の大幅削減です。自社システムでは、例えばエージェントの「優先順位」機能ひとつ作るにも、開発からシステム反映まで相当な時間がかかっていました。TimeRexでは既存機能をそのまま活用できるため、こうしたエンジニア工数を大幅に削減できました。
また、TimeRexは操作が直感的でわかりやすいので、使い方のレクチャーが不要でした。URLを発行したら「ああ、こんな感じね!」と皆すぐに使えるようになって“システムの民主化”が進みました。
―よく使っている機能は何ですか?
大麻さま:
「優先順位」の機能をよく使います。
弊社では1人当たり月に面談獲得のミッションがあるのですが、エージェントによってブレが生じるんです。もし誰かに偏りが出そうな時は、その人の優先順位を下にして、指名が少ない人を上げる、といった調整を日々行っています。これにより、全員が平均して目標を達成しやすくなりました。
―サービス連携機能は活用されていますか?
大麻さま:
Slackと連携させて、リアルタイムに通知が届くようにしています。
というのも、弊社では複数の集客パートナーと契約しているため、同じ学生が重複して紹介されるリスクがあるんです。2箇所で紹介されている学生と面談してしまうと、2箇所に料金が発生してしまいます。
そこで、TimeRexで面談予約が入った瞬間にSlackで通知を受け取り、自社システムでチェックをかけて重複がないかを確認するようにしています。
―なるほど、リアルタイムでの対応が欠かせないですね。他にも活用されているツールはありますか?
大麻さま:
Webhookを活用して、独自に公式LINEとの連携も行なっています。
学生からの紹介で面談が決まったら、紹介元学生が参加するLINEグループに通知を送っているんです。通知の内容には紹介元の学生の名前も含まれているので、「○○君、すごくない?」という雰囲気になり、紹介元学生のモチベーション維持するのにも効果的です。
―人材業界ならではの工夫ですね。
大麻さま:
そうですね。人材業界では、SlackやChatworkではなく、LINEを使っているケースが多いんです。また、学生や企業もLINEが中心なので、そこに合わせた運用が重要だと考えています。
―最後に、TimeRexの評価をお聞かせください。
大麻さま:
TimeRexの最大の価値は、効率化と人間らしさを両立できることです。学生との関係性を損なわずに、むしろ強化しながら業務効率を向上させることができました。日程調整の“人対人”感を大切にしたい企業には、特におすすめしたいツールです。