大規模オンラインイベント内の自治体と参加者間の個別予約をTimeRexで実現

株式会社カヤック
マーケティング

地域に行きたい人と地域の人をつなぐ移住スカウトサービス「SMOUT」を運営する株式会社カヤックLivingでは、2020年6月に全国規模では初のオンラインイベントとなる「みんなの移住フェス2020・オンライン」を開催。イベントにおける各自治体担当者と参加者の個別移住相談予約にTimeRexを採用しました。
また、イベント前に立ち上げた「オンライン移住相談センター」でも相談予約にTimeRexを採用。
TimeRexの活用で移住希望者が気軽に相談できる環境を整え、さらには自治体のオンライン化の一助となっています。

これまで対面での相談が主となっていた移住相談の分野に、オンラインで切り込む施策としてTimeRexを選択した背景などを担当の高垣さんに伺いました。

課題と効果

課題
  • 従来の対面式の移住相談ができない
  • 各自治体と協力して移住相談の新しい様式をつくりたい
  • 相談のハードルを下げて気軽に移住相談ができるようにしたい
効果
  • TimeRexで自治体と参加者間のオンラインでの個別移住相談予約を実現
  • チーム機能を活用した定点観測で自治体が自走できるオンライン化を設計
  • TimeRexとオンラインツールで相談のハードルを下げ、相談機会の最大化を実現

TimeRexの活用で出口まで設計した移住相談を実施

– オンライン移住相談センターの設立で移住相談の「出口」まで設計されることにした経緯を教えていただけますか。

高垣さん

従来の移住相談は、基本的に移住相談窓口か大型施設でのオフラインイベントで行われていました。
しかし新型コロナウイルス感染症の流行により従来の移住相談ができなくなったので、オンラインで移住相談をするスタイルを作れば何か手助けできるのではないかと思い、「オンライン移住相談センター」開設に踏み切りました。

SMOUTには約400の自治体と1万8千のユーザーにご登録いただいており、地域に行きたい方と地域の方のマッチングを進めてきた実績があります。
今までは地域に行くきっかけとなるプロジェクトを掲載し、マッチングした後の対応は各自治体にお任せしていましたが、今回のオンライン移住相談センターで初めてマッチング後の出口まで設計することになりました。

オンラインで移住相談を受け付けると決めた時に必要だったのは、移住相談のための予約機能です。
そこで、予約受付をTimeRexで行うことにしました。

– 予約機能にTimeRexを採用した決め手は何でしたか。

高垣さん

移住相談において弊社はコーディネートをするという立場であって、個別相談そのものや個別相談の予約の対応は各自治体のご担当者様に自主的に行っていただいています。
そのため、ITツールに不慣れな方でも使いやすいようなツールであると共に、予約機能として必要な機能を持っていることなどが選定の条件でした。

(1)Googleカレンダーとの連携
(2)使いやすい操作性
(3)日程調整と同時に取得できる氏名などの情報がカスタマイズできる
この3点でツールを選定し、TimeRexの採用を決めました。

– そして今回、大規模オンラインイベントも実施されたのですね。

高垣さん

はい、オンライン移住相談センター立ち上げ後に「みんなの移住フェス2020・オンライン」(以下、移住フェス)を開催することになりました。
移住フェスには74の自治体に参加いただき、2日間での延べ参加者は約6,500人になりました。

移住フェスではSlackやZoomなどのオンラインツールを活用し、各自治体担当者と移住希望者の方でシームレスにコミュニケーションを取っていただくことができました。

多くの方にご参加いただき、オンライン移住相談センターと併せてオフラインがメインであった移住相談にオンライン化のきっかけを与えられたと感じています。

大型導入の不安よりも相談機会の最大化を優先

– カヤックさんでは複数のチームを運用していただいていますが、チームやアカウントの管理はどのようにされていますか。

高垣さん

自治体ごとにTimeRexのアカウントを持ち、弊社のアカウントとチームを作成するという運用をしています。
「○○市」というチームに自治体担当者と弊社が入る形です。

– スモールスタートを選択される企業もあるなか、大型導入することに不安はなかったのでしょうか。

高垣さん

一気に導入することに不安はありませんでした。
オンラインでの移住相談には予約機能、つまりTimeRexが不可欠です。
TimeRexのアカウントの数を絞ってしまうと、相談したい方の選択肢をなくしてしまいます。
ユーザビリティを最優先に、相談したい方がスムーズに相談できる設計にしようと思った時、TimeRexのアカウントの数を絞る発想はありませんでした。

ユーザビリティを最優先にしたことで、相談のハードルが下がり相談機会を最大化することに成功したと考えています。
また、ハードルが下がることで相談数などのわかりやすい反響があると、自治体もオンライン化に前向きになります。
その流れを作れたことはTimeRexの大型導入、オンライン移住相談の大きな効果ですね。

チーム機能を活用し、自治体が自走するオンライン化を

– アカウントの登録や日程調整ページの運用などは各自治体の担当者に行っていただいているのでしょうか。

高垣さん

カヤックの経営理念は「つくる人を増やす」です。
そのためカヤックが代わりに実施するのではなく、自治体の方が自分たちで「つくりたい」「つくれる」ものを提供し、自分たちで発信していただきたいと考えています。
TimeRexの導入にあたっては弊社でマニュアルを用意し、アカウントの作成や日程調整ページの運用は各自治体の担当者の方に行っていただいています。

そういう意味でも、ツールの操作性は重要です。
TimeRexは操作性に優れていて、ITツールに慣れていない方も問題なくご利用いただいています。

– 各自治体で自走するなか、フォロー体制などはどうされていますか。

高垣さん

TimeRexのチームスペース内ではそのチームの日程調整ページや予約の予定・履歴を見ることが可能です。
弊社と自治体で各チームを作成しているため、チームスペースを移動することで、弊社アカウントからは全ての自治体の日程調整状況を確認することができます。

そのため、各自治体の日程調整状況を定点観測し、予約数が少ない自治体にはフォローを実施するようにしています。
複数チームに所属できるTimeRexの機能が生かされていますね。

移住フェス終了後もオンライン移住相談とTimeRexを継続

– 移住フェス終了後、移住フェスにご参加された自治体の移住相談はどのようにされているのでしょうか。

高垣さん 

移住フェスに参加いただいた自治体はそのままオンライン移住相談センターに移行するかたちで、オンラインの移住相談を続けています。
それにともなってTimeRexも継続して利用しています。

また、オンライン移住相談センターで使っているTimeRexの日程調整ページURLを、各市区町村のHPに掲載している自治体もありますね。

– TimeRexとオンラインツールの活用で自治体のオンライン化が一歩前進しましたね。

高垣さん

テレワーク・在宅勤務の推奨で「首都圏じゃなくてもいいんじゃないか」「今まで移住はハードルが高かったけど、自分にもできるんじゃないか」という雰囲気が出てきています。
今回TimeRexを活用してオンライン移住相談センターを設立し、移住フェスを開催したことで、オンライン上の可能性が見出だせたと感じています。

自治体のオンライン化が進まない理由のひとつに「きっかけがない」というものがあると考えていますが、今回の取り組みが自治体のオンライン化への一つのきっかけとなってくれればいいですね。

新しい生活様式へのシフトが注目される中、移住に関わるみなさんの伴走者として、今後もオンラインを活用した取り組みを進めていきたいです。

株式会社カヤック

会社名:株式会社カヤック 所在地:神奈川県鎌倉市御成町11番8号 代表取締役:貝畑政徳(CTO) / 柳澤大輔(CEO) / 久場智喜(CBO) 設立:2005年1月21日 事業内容:クライアントワーク(受託)事業・ゲーム関連事業・ちいき資本主義事業など
サービス:SuMiKa(https://sumika.me) / SMOUT(https://smout.jp)
https://www.kayac.com/
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