「面接官を任されたので、具体的な流れを知りたい!」
優秀な人材を確保するためにも、基本的な面接の流れを知ることは大切です。
本記事では、面接官の役割や面接の具体的なやり方について徹底解説します。
また後半では、応募者を適切に見極めるポイントや、面接官のNG行動についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
【面接のやり方】そもそも面接の役割とは?
面接官の役割は、主に以下の2つの点があげられます。
会社に貢献できる人材を見抜く
面接官は、応募者が自社に適した人材か、見抜く必要があります。
面接の際、応募者を見極める要素として、以下の点があげられます。
- 会社の業務内容に適したスキル
- 会社に合った価値観
- 応募者の人柄
面接官は、応募者が会社の業務を遂行できる知識やスキルを持っているかを確認する必要があります。
また、いくら能力があっても会社との価値観がずれていたり、職場の社員と相性が悪ければ、十分なパフォーマンスを発揮できません。
優秀な人材と判断して採用しても、応募者と会社のやり方が合わなければ、活躍できないのです。
会社とのミスマッチを防ぐためにも、面接官は応募者を適切に見極める必要があるのです。
会社の魅力づけ
面接官は、応募者に会社の魅力づけをする役割があります。
応募者にとって、面接官はいわゆる「会社の顔」です。
面接官が応募者を面接しているように、応募者も自分が安心して働ける企業であるか、見極めようとしています。
また、応募者は複数の会社の面接を受けている場合が多いです。
自社の魅力を効果的にアピールできなければ、他社他の会社に流れてしまいます。
会社に貢献できる人材を取りこぼさないために、応募者によって魅力づけのやり方を変えることが大切です。
面接で的確なヒアリングを行い、人格や応募理由などにあわせて、会社の魅力を伝える工夫をしましょう。
【面接のやり方】基本的な流れを解説
面接の基本的なやり方は、以下の4つです。
(1)アイスブレイク
面接の序盤は、アイスブレイクを行いましょう。
アイスブレイクとは、応募者がコミュニケーションを取りやすいように、緊張を解きほぐす手法のことです。
応募者にとって、面接は人生を左右するシーンであり、あらゆる緊張や不安を抱えています。
面接官は、応募者の本来の姿を引き出すためにも、会場の雰囲気を和らげる必要があるのです。
(2)会社説明
アイスブレイクが終われば、次は会社説明です。
以下の点について、説明しましょう。
- 会社の事業内容
- 求人募集の背景
- 求める人材
- 任せられる仕事
- 職場の雰囲気
事業内容や業務などについて説明し、自社のやり方を応募者に事前共有すれば、スムーズに会話しやすくなるのです。
(3)質問
自社についての説明が終われば、応募者に質問をしましょう。
限られた時間の中で、応募者のスキルや人柄、価値観を把握するには、質問で会話を掘り下げる必要があります。
応募者と会社のミスマッチを防ぎ、優秀な人材を確保するためにも、質問は非常に重要です。
下記の点を意識し、応募者に質問を投げかけましょう。
- コミュニケーション能力
- 志向性
- スキルマッチ
- カルチャーマッチ
- ストレス耐性
- 仕事のやり方
- 志望度
また、面接で疑問や不安点を残さないためにも、応募者に「会社について疑問な点はないか」などの確認をすることが大切です。
(4)事務的な要件の共有
面接の最後は、事務的な要件を確認します。
合否結果の連絡方法や予定日、内定承諾書の提出期限など、最後に伝えておきたい諸連絡を済ませて終了です。
【面接のやり方】応募者を見極めるコツ
優秀な応募者を見極めるコツとして、以下の点があげられます。
求める人材を明確にする
会社に貢献できる人材を確保するためにも、自社が求める人材を明確にしましょう。
応募者の知識やスキルが豊富であっても、自社の業務に適していない能力であれば、会社とのミスマッチが起こります。
そんなミスマッチを防ぐためにも、自社で活躍できる社員の分析や、会社のやり方に合う人材を確認することが大切です。
世間一般でいう「優秀な人材」を選ぶのではなく、自社にとっての「優秀な人材」を明確にしましょう。
応募者の緊張をほぐす
面接官は、優秀な人材を見極めるためにも、応募者の緊張をほぐす必要があります。
上記でも述べたように、就職活動における面接は、応募者にとって人生を左右する岐路です。
そのため、プレッシャーを与える雰囲気や、アイスブレイクを怠るといった面接のやり方では、応募者の普段の姿を引き出せません。
応募者の本心や本当の能力を引き出すためにも、面接官はリラックスして会話できる雰囲気づくりをしましょう。
質問で会話の内容を深堀りする
面接官は、会話の内容を質問で深堀りしましょう。
自社に志望した理由や、身に着けたいスキルを聞いた後、さらに「なぜ?」と深堀りすることが大切です。
質問を重ねれば、応募者の志向性や人柄などをより詳しく知ることができます。
(例)
「仕事をする上で大切だと考えるものは何ですか?」
「それはなぜでしょうか?」
ただし、質問の繰り返しが多すぎると、応募者にプレッシャーを与える恐れがあるので注意が必要です。
【面接のやり方】面接官のNG行動
面接官のNG行動として、以下の点があげられます。
会社で活躍できる人材を確保するためにも、NGな面接のやり方についても把握しましょう。
仕事と関係のない質問をする
面接において、仕事と関係のない質問は、NGです。
本籍地や出生地、交際相手はいるのかなどの質問をすると就職差別やハラスメントに繋がる可能性があります。
例えば、以下に関する質問はNGです。
- 本籍地・出生地
- 応募者の家族
- 生活環境・家庭環境
- 住宅状況
- 思想・宗教
- 支持政党
- 尊敬する人物
- 労働組合
- 購買新聞・雑誌・愛読書
- 恋愛・交際状況
- 結婚・配偶者
- 出産・育児
- 性別・年齢・容姿
上記のような質問を投げかける面接のやり方はNGです。
応募者も会社を見極めるために、面接に挑んでいます。
面接官は、スキルや志向性、価値観などを判断する質問のみとし、応募者を尊重することが大切なのです。
悪印象を与える態度をとる
面接において、悪印象を与えるような態度はNGです。
会社の顔である面接官が、応募者に不遜な態度をとることは避けるべきです。
例えば、以下の態度はNGです。
- 応募者を頭ごなしに否定する
- 他社を悪く言う
- あくびや腕組みなど
- メモを取りすぎる
- 資料や評価シートばかりみる
- 応募者の問いに対して曖昧に答える
- フレンドリーすぎる雰囲気
メモの取りすぎや資料、評価シートばかりをみるといった行為は、応募者に「面接官は自分に興味がない」という印象を与えます。
面接官がNG態度をとれば、応募者は会社のやり方に共感できないでしょう。
面接の時点では、面接官と応募者は対等な立場であることを、忘れてはいけません。
自分も判断される立場であるのを自覚し、応募者を尊重する意識をもって接することが大切です。
面接のやり方で大事なことは相手を尊重すること!
現在日本は、少子高齢化による労働人口減少という問題を抱えています。
そのため、企業は少ないリソースで個人が能力を最大限に発揮し、生産性を高める必要があるのです。
会社で活躍できる人材を確保したくても、適切な面接のやり方でなければ、自社に入社する可能性は低下します。
面接官は、自分も面接されているという自覚を持ち、応募者一人ひとりを尊重することが重要なのです。