- 「業務効率化ツールのうち、自分の会社や業務内容にあったツールを見つけたい」
- 「生産性の向上が見込めるおすすめツールを知りたい」
リモートワークの浸透によって、業務効率化の重要性を感じている方も多いのではないでしょうか。一方で、業務効率化ツールやサービスの数も増えており、自分の会社や部署の目的にあったツール選び自体が難しくなっていると思います。
そこで今回は、業務効率化におすすめなツールを目的別で紹介します。本記事を読めば、自社の目的にあったツールを知ることができ、業務効率化を進める一歩目が踏み出せるはずです。
後半では、業務効率化を導入するメリットや選び方のコツについても紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
業務効率化の目的を確認
まず、業務効率化を進め、ツールを選定するためには、その目的を整理することが重要です。業務効率に関する調査では、業務の中で自動化すべき項目として「データ入力」や「書類発行」、「ご脱字確認」が多く挙げられています。つまり、業務効率化の目的の一つは簡易作業の自動化にありそうです。
そこで、簡易作業の自動化を目的とした業務効率化におすすめなツールとして、利用シーンと併せて以下の7つを紹介します。
業務効率化ツール7選
会議の日程調整の自動化におすすめのツール
まずは日常的に頻発する日程調整の自動化ツールです。
営業であれば商談、人事であれば採用、他にもカスタマーサポートや社内会議等の打ち合わせにおいて日程調整は不可欠な業務ですが、候補日の調整や会議URLをメールで送る作業は少々複雑で、ミスも許されない業務です。そこで使えるのが日程調整自動化ツールです。
TimeRex
TimeRexは無料で使える日程調整自動化ツールです。Googleカレンダー / Outlook予定表とリアルタイムに連携し、日程候補のリストアップから予定登録、Web会議のURL発行まで、面倒な日程調整タスクを自動化します。これにより日付の探索やメールでの記入が不要となり、スケジュール調整完了後は自動的にカレンダーに登録されるため、手動のエラーや二重予約のリスクを軽減できます。
また、Web会議ツールとの連携でスケジュール調整と同時に会議URLを自動発行し、ZoomやMicrosoft Teams、Google Meetとのリンクが可能です。さらに、キャンセルや再スケジューリングなどの面倒な対応も自動化し、前日のリマインダーメール自動送信など、ビジネス効率を向上させる機能が拡張されています。
セキュリティ面も充実しており、大手企業の導入実績も多数あるため、まずは登録して使ってみることをお勧めします。
データ入力やデータ処理の自動化におすすめのツール
続いて、続いてはデータ入力や処理の自動化ツールです。煩雑なデータを扱う業務効率化ツールでは、手動での時間のかかるデータ入力作業や、複雑なデータ処理を自動化することで、作業時間と人的労力を削減します。大規模なデータを扱う企業や、日常的にデータ処理が多い部門にとっては特に効率化を図ることができ、作業の精度向上も目指せるでしょう。
WinActor
WinActorはNTTデータが開発した国内向けRPAソリューションであり、Windows環境で動作する様々なアプリケーションを自動操作できるツールです。
プログラミング知識不要で直感的な操作が可能な「記録モード」を搭載し、普段のPC作業を学習してフローチャートとシナリオを自動生成できます。
信頼性も高く、2022年1月時点で7,000社以上の企業に導入されています。RPAツールとして定型的な業務や大量データ処理、データ収集・集計・加工など、自動化が得意な分野で効果を発揮し、業務効率化に貢献してくれるでしょう。NTTデータが提供するサービスとサポート体制も充実しており、導入から活用までサポートを受けられるため、安心して利用できる点がおすすめ理由です。
batton
battonはAIを搭載したRPAツールで、人事、営業、経理、求人募集、EC関連、飲食店などあらゆる業種の業務自動化に対応しています。
使い勝手の良いUIが特徴で、IT知識がなくてもキーボード操作のみで簡単に使えます。一つのライセンスで社内の無制限のPCにインストール可能で、一台で学習した作業を社内全体で共有でき、社内全体の業務効率化を目指せるでしょう。
97%という高いリピート率を誇り、企業ごとに専任のカスタマーサクセスがついており、業務を分析し自動化すべきものを提案、導入後も充実したサポートを受けられるため、導入企業にとって続けやすいサービスです。
プロジェクト管理におすすめ業務効率化ツール
プロジェクト管理ツールは、複雑なプロジェクトや多数のチームメンバーの協働において重要な役割を果たします。
例えばプロジェクト計画の策定や進捗の管理、円滑なコミュニケーション、リソースの適切な割り当てなど、プロジェクトの各段階をサポートすることが可能です。タスク管理や進捗追跡などを容易にし、全体の透明性を高めてリスク管理の改善も可能です。これにより、効率的で成果を上げるプロジェクト運営が実現するでしょう。
Trello
Trelloはオーストラリアのシドニーに本社を置くアトラシアンが提供しているプロジェクト管理ツールです。
世界中で200万以上のチームが導入しており、ふせんを貼る感覚で直感的にタスク管理が可能です。無料でユーザー数に制限がなく、タイムラインビューやカレンダービューなど多様な表示方法で進捗管理を効率化できます。
カンバン方式のタスク管理が基本で、チームでの共有や進捗確認も簡単に行えるため、業務効率化におすすめと言えるでしょう。
Backlog
Backlogは中小企業から大手・上場企業まで幅広く使われるプロジェクト管理ツールで、全世界で170万人以上のユーザーに利用されています。
カンバン方式でタスク管理ができ、社内WikiやGitリポジトリも統合可能です。Backlog記法やマークダウン記法を用いたテキスト整形により、文書に装飾を加えることが簡単です。
ユーザー数に依存しない企業単位の料金プランで、多くの機能を必要に応じて選択できるため、コストを抑えつつ効率的なタスク管理が行える点が特徴となります。
顧客管理の効率化におすすめのツール
顧客管理の効率化ツールは、顧客データの整理やアクセス、分析が容易になり、顧客満足度の向上に繋げることが可能です。
例えば、CRMシステムは顧客情報を一元化し、迅速な対応や個別化されたサービスを提供することができます。また、顧客の購買履歴やニーズを分析することで、マーケティング戦略の最適化が可能になり、売上の増加に繋がります。
Sansan
Sansanは、名刺管理だけでなく企業の顧客管理や営業支援を強化するクラウドサービスです。
Sansanの最大の強みは、名刺情報を保管し、それを顧客情報や社内情報と関連付けてデータベース化することにあります。これにより、名刺に含まれる情報を企業の価値に変換し、最大限に活用することが可能になります。
Sansanは名刺を正確にデータ化し、その後社内の組織情報を加えて自動的に人脈データベースを作成します。
このように、個々の名刺やファイルに収められた情報を社内で共有し、関連付けて管理することが可能です。他の名刺管理ツールも同様の機能を持ちますが、Sansanは特に顧客管理や営業支援への活用を可能なサービスとして評価されています。
Kintone
Kintoneは顧客管理の効率化に優れたツールであり、顧客情報や案件情報を一元管理し、これらのデータを集約することで、案件の進捗を可視化し、二重対応や対応漏れを防ぐことができます。
また顧客情報に関連する全てのやり取りを記録し、変更履歴を自動で記録する機能により、情報の透明性が高まり、チーム全体での対応が可能になります。
さらにデータをグラフ化して営業状況を可視化し、分析に活用することで、リソースの最適化の実現が可能です。これにより、効率的かつ効果的な顧客管理ができます。
業務効率化ツールを導入するメリット
業務効率化ツールを導入すれば、以下3つのメリットがあります。
- 生産性の向上が期待できる
- コストの削減に繋がる
- 従業員のモチベーションアップに繋がる
ここからは、それぞれのメリットについて具体的に紹介します。
生産性の向上が期待できる
業務効率化ツールの導入により、タスク自動化が可能となり、業務の作業時間が短縮できます。
これによって、社員は単純作業から解放され、クリエイティブなスキルを必要とする仕事により集中できるようになるでしょう。例えば、データ入力の自動化は直接的な時間節約に繋がり、新たなプロジェクトの企画や開発に充てることができます。
このような業務効率化ツールの導入によって、結果的に企業全体の成果も向上することが期待されるでしょう。
コストの削減に繋がる
業務効率化ツールを利用することで、企業は手作業による時間の浪費を削減し、コストを大幅にカットできます。
例えば、請求書の自動処理システムは、請求書の作成から送付、追跡の各プロセスにおいて人的資源を削減できます。また、ワークフローやドキュメント管理システムを導入することで、紙の消費や保管スペースの要件を減らすことが可能です。
このように効率化ツールは運用コストの削減に繋がり、より効率的な資源の配分と企業の財務状況の改善を実現できるのです。
従業員のモチベーションアップに繋がる
業務効率化ツールの導入は従業員のモチベーション向上に繋がります。
企業はコスト削減と生産性の向上を実現し、利益率の増加により従業員への還元が可能になるのです。これにより、給与の増加や福利厚生の充実が実現し、従業員の満足度が高まります。
さらに、余剰リソースを新規事業の投資に充てることで、企業の成長を促進することができます。従業員にとっては、繰り返しの減少によるストレスの軽減や、自己成長に時間を投資できる余裕が生まれることで、職場での充実感が増し、キャリアアップにも繋がります。
このような点から、業務効率化ツールは従業員にとっても企業にとっても価値のある投資であると言えるでしょう。
業務効率化ツールを選ぶ際のポイント
業務効率化ツールを選ぶ際のポイントとして、以下の3つがあげられます。
- まずは現状を把握する
- 他のツールやシステムと連携しやすいものを選ぶ
- ユーザビリティの観点からもツールを確認する
上記のポイントを押さえることで、より自社に合ったツールの導入を目指せるでしょう。ここからは、具体的にそれぞれのポイントについて紹介します。
まずは現状の課題を把握する
業務効率化ツールを選ぶ際は、自社の現状把握が重要です。まず、現場と経営層が共同で課題を洗い出し、現場の声を反映させることが不可欠です。
現場のスタッフが直面する課題を理解し、それに基づいて優先順位を設定することで、無駄な時間を削減し、効率的なツール選定が可能になります。
限られた予算内で最大の効果を目指すためには、実際に現場で使用されるツールの選択が、業務の効率化と従業員の作業負担軽減に直結するでしょう。
他のツールやシステムと連携しやすいものを選ぶ
業務効率化ツールの選定にあたっては、他のシステムやツールとの連携可能性も重要な検討ポイントです。
統合性が高いツールを選ぶことで、複数のアプリケーション間でのデータの流れをスムーズにし、情報共有を効率化できます。これにより、ダブルワークの排除やミスの減少が期待でき、全体的な業務の効率が向上するでしょう。
例えば、CRMシステムが会計ソフトウェアと連携することで、顧客情報から請求までのプロセスが一元化され、作業時間の短縮とエラー率の低減に繋がります。
このようにツール選びでは、現在利用中のシステムとの互換性や将来的に導入を考えているツールとの組み合わせを前もって検討しておきましょう。
ユーザービリティの観点からもツールを確認する
業務効率化ツールの選定においては、ユーザビリティが重要です。
全ての従業員が、ITに習熟しているわけではないため、直感的で簡単な操作性のツールを選ぶことが、導入後の活用度を左右するためです。
複雑で理解しにくいツールは使いづらく、結果的に予算の無駄につながるリスクがあります。一方、使いやすいツールは従業員の作業効率を高めるだけでなく、ストレスの軽減にも繋がります。
そのため、ユーザビリティを重視しITに不慣れな社員もスムーズに使えるツールを選ぶことは、業務効率化ツールを選ぶ上で重要なポイントなのです。
自社に合った業務効率化ツールを導入しよう!
今回は業務効率化に役立つおすすめツールを7つ紹介しました。
業務効率化ツールの導入は、作業の自動化により生産性を高め、余分なコストを削減し、従業員がより意義ある業務に集中できる環境を提供することでモチベーションの向上さえも促します。
しかし自社に相応しくないツールを導入すると、却って生産性が低下したり従業員の不満が募ったりする原因にもなりかねません。
今回紹介したポイントも参考に、自社に合った業務効率化ツールの導入を目指しましょう。