「面接でセクハラになる事例について知りたい!」
面接は会社で活躍できる人材を見極めるのと同時に、応募者に企業の魅力を伝える場でもあります。
いわば企業の顔である面接官が、意図せずセクハラをするケースもあります。
本記事では、面接におけるセクハラや対人面接とオンライン面接でセクハラになる事例、防止対策について徹底解説します。
面接におけるセクハラとは?
そもそもセクハラとは、相手の意に反して性的な嫌がらせを行う行為のことを指します。
会社のオフィスや、取引先の企業などといった場所で起こるイメージが強い人も多いです。
セクハラは、採用面接でも起こるケースもあります。
故意にセクハラをする人もいますが、そのつもりが無くても意図せず性的な嫌がらせと思われる可能性もあります。
面接官は、応募者に企業の魅力を発信する役割も担います。
セクハラと思われてしまうような行為をすると、企業全体のブランドイメージが低下する可能性があるのです。
企業が提供する商品やサービスのイメージが傷つくだけでなく、会社を志望する人材も減少します。
そのため、面接において採用担当者はセクハラと認識されるかもしれない行為に気を付ける必要があるのです。
対人面接でセクハラにあたる事例
対人面接でセクハラにあたる事例は、以下の通りです。
容姿を褒める
面接官が、容姿を褒める発言をするとセクハラと思われる可能性があります。
面接は、応募者が会社の業務内容に適した経験やスキルがあるかや、理念や社風とマッチするか見極める場所です。
応募者のスキルや人柄といった面接に関係のない容姿を褒める発言をすると、セクハラと思われる可能性があります。
容姿を褒めることでセクハラと思われる可能性のある発言は、以下の通りです。
- 「スタイルが良いですね」
- 「綺麗な顔ですね」
特に面接官を初めて任された人は、注意が必要です。
面接を担当した経験が浅い場合、緊張することもあります。
応募者とアイスブレイクでセクハラをするつもりが無くても、どうにか緊張を和らげようとして容姿を褒めてしまうケースもあるのです。
そのため、面接でセクハラと思われないように容姿に関する発言は控えましょう。
プライベートなことを聞く
面接官がプライベートに関することを聞くと、セクハラと思われる可能性があります。
プライベートなことを聞く発言で、セクハラと思われる可能性のある発言は以下の通りです。
- 「恋人はいますか?」
- 「結婚する予定はありますか?」
- 「連絡先を教えてください」
上記でも述べたように、面接は応募者のスキルや人柄を見極める場です。
面接では、休日の過ごし方やストレスの発散方法に関する質問をすることもあります。
プライベートな質問ですが、ストレス耐性を見極めるための判断材料となるので、あらゆる企業の面接で聞かれるケースが多いです。
そのため、応募者の趣味やストレス発散方法に関しては、セクハラと思われる可能性が低いです。
一方、恋人や結婚、連絡先を聞く質問は業務に関係のないことなので、面接に相応しくありません。
面接する際は、プライベートに突っ込み過ぎないよう質問しましょう。
面接以外の場所で会うことを誘う
採用担当者が面接以外の場所で会うことを誘うと、セクハラと思われる可能性があります。
例えば、以下の発言はセクハラと思われる可能性が高いです。
- 「就活のアドバイスのために今度ご飯に行きませんか」
- 「あなたをもっと知りたいのでランチしに行きましょう」
- 「採用する代わりに飲みに行きましょう」
応募者にとって、就職活動はそれなりのストレスと労力がかかります。
面接官が応募者の弱みにつけ込んで、面接中に違う場所で外食に誘うなどの行為を行うトラブルもあります。
面接官が外食に誘う行為をすると、企業全体のイメージが下がってしまうので控えましょう。
身体に触れる
面接官が応募者の身体に触れると、セクハラと思われる可能性があります。
応募者の身体を面接中に触る行為は、高確率でセクハラ認定されます。
面接に必要のない行為であり、応募者に与える精神的ダメージも深くなるので、場合によっては訴えられるケースもあります。
セクハラが理由で企業を退職した人もたくさんいます。
そのため、面接では必要もないのに応募者の体に触れる行為は控えましょう。
オンライン面接でセクハラにあたる事例
オンライン面接でセクハラにあたる事例は、以下の通りです。
部屋や背景について聞く
部屋や背景について聞くと、セクハラと思われる可能性が高くなります。
オンライン面接は、自宅で受ける応募者が比較的多いです。
シンプルな色の壁を背にして面接を受けることで、部屋の様子が見えないようにするのが一般的です。
応募者の家が気になって、オンライン面接中に部屋の様子について聞くセクハラ事例もあります。
また、面接で気にせず部屋の様子が分かってしまうような体制で受ける応募者もいます。
部屋が散らかっているのが気になり発言してしまうと、意図せずセクハラと思われる可能性があるのです。
そのため、応募者の部屋に関する発言は控えましょう。
不必要な面会を強要する
オンライン面接で不必要な面会を強要すれば、セクハラと思われる可能性があります。
対人面接で応募者を外食に誘うとセクハラになるケースがあるのと同じで、オンラインでも面会を強要する行為は危険です。
就職活動や採用担当者の権利を乱用して、応募者を外食に誘うなどの行為は控えましょう。
面接におけるセクハラへの対策
企業は、面接で採用担当者がセクハラを行わないように、防止対策をする必要があります。
あらかじめ防止対策を施さなければ、そのつもりがなくても意図せずセクハラをしてしまう可能性があるからです。
面接官がセクハラしないために、企業側ができる防止対策は以下の通りです。
- 評価基準を明確化しておく
- パーソナリティやスキルのみを見極める面接にする
- コンプライアンス研修を行う
- セクハラにならないよう注意点を共有する
あらかじめ評価基準を明確化しておけば、セクハラ防止に繋がります。
面接官によって評価が変わるようなムラをなくすことで、採用担当者の主観的な好き嫌いを排除した面接を行えるのです。
応募者のパーソナリティやスキルなどの評価項目を作って、面接を行いましょう。
また、企業は社員にコンプライアンス研修を行いましょう。
コンプライアンス研修を行うことで、社員が軽率にセクハラ発言しない意識を高めます。
NG質問や、セクハラ行為がいけない理由をしっかりと伝えましょう。
企業は面接官がセクハラしないように防止対策を実施しよう
面接官の役割として、企業で活躍できる人材の見極めや企業の魅力をアピールすることがあげられます。
他にも応募者の入社意欲を高めることや企業に対する新しい視点を与えるなどの役割を担います。
会社の顔である面接官が、企業のブランドイメージを下げてしまうセクハラ行為は、防止しなければなりません。
コンプライアンス研修を徹底し、面接官としての役割をしっかりと伝える必要があるのです。