従来の会議とは異なり、web会議中には注意しなければいけない行動がいくつかあります。
気づかぬうちに他の出席者に迷惑をかけてしまっていたり、発言を妨害しているかもしれません。そこで当記事ではweb会議中に気を付けるべき行動について解説します。
web会議中に気を付けるべき行動
周囲の騒音
web会議に自宅から参加する場合、家の生活音が入ってしまわないように気を付けましょう。
自宅にいると生活音が日常的な音となるため、気付きにくい音もありますが、マイクを通してweb会議参加者全員に伝わってしまうため、集中力を低下させてしまう恐れがあります。
また、家族の話し声や笑い声が聞こえてしまうと、自分や家族のプライベートな情報も漏れてしまう危険もあるため、web会議が始まる前に自宅にいる家族全員に注意するよう呼び掛けましょう。
さらに外部からの音にも注意です。
自宅周辺で道路や住宅などの工事があったり、車や救急車などが通っても不快な音になってしまいます。
web会議に参加する際は、なるべく外部からの音が入りづらい部屋を選ぶようにしましょう。
防音
防音策として、まず1つはweb会議で発言しないときはマイク音をミュート(消音)にするということです。自分が発言するときのみマイクのスイッチをオンにしておけば、最低限余計な音が入らないようになります。
他にも、マイクをオンにしておくと、タイピングの音やレジュメのページをめくる音、咳払いなどがうっかり入ってしまうこともあります。
マイクをミュートにしておけば不意の音に対しても防音になります。
次に2つ目は使用するマイクを「ノイズキャンセル機能」付きのものに変えるということです。
ノイズキャンセル機能付きマイクなら、エアコンの空調音や換気扇の音なども遮断してくれるので、参加者同士の声をハッキリ聞きとることができるようになります。
また、マイクスピーカーには音を拾える角度を示す指標である「指向性」がありますが、web会議に使うマイクは音を拾える角度が狭い「単一指向性」のマイクを選ぶようにしましょう。
次に3つ目はパーテーションを設置するということです。特に吸音タイプのパーテーションを選択すれば、より防音対策になります。
パーテーションを設置すれば、社内に簡易的なweb会議スペースを作ることができますが、L字だけの自宅用パーテーションも販売されているため、自宅でweb会議に参加する機会が多い方にはおすすめです。
機材の設定
web会議の際、カメラ位置をなるべく参加者の目線に合わせるようにしましょう。カメラ付きのノートパソコンの場合、ディスプレイカメラが目線よりも低いため、映し出された映像は相手に対して上から目線のようになってしまいます。
また、カメラ位置を決める際、カメラに映るものに気を配る必要があります。
参加者は服装や身だしなみには注意するものですが、特に自宅から参加する場合、背景に洗濯物が映っていたり、散らかっている本棚が見えてしまっては他の参加者にも失礼になってしまいます。
web会議の際は事前にカメラチェックを行ない、背景に余計なものが映っていないかチェックするようにしましょう。
さらに、web会議中に小さなお子さんやペットが画面を横切るといったことがないよう注意し、自宅に他の家族がいる場合はお子さんやペットの面倒を見てもらうようお願いするとよいでしょう。
なお、web会議の際、カメラやパソコン、他の機器のコードがデスクの上やフロアに無造作に置かれていることがあります。カメラには映っていなかったとしても、席を立ちあがったときにコードにつまづいてインターネットが遮断されてしまう危険もあるため、周囲はなるべくきれいな状態にしておくとよいでしょう。
服装と身だしなみ
web会議は従来の対面式会議に比べ、普段着のような服装で参加できることもあります。しかし、あくまで仕事なので、最低でもビジネスカジュアルの服装を着用するようにしましょう。
web会議の画面には基本的に上半身しか映らないため、下の服装まで気を遣わない人もいますが、デスクのモノが落ちたり、自宅の電話が鳴るなどして立ち上がらなくてはならないときを考慮し、全身の服装に気を配っていた方が安心です。
しかし、どうしても上半身の服しか整えられなかったときはカメラの角度に注意し、下の服装が映らないようにカメラチェックをしておきましょう。
また、身だしなみも重要です。
web会議では基本的に参加者の顔か上半身しかカメラには映りません。さらに自宅からweb会議に参加する場合は、通勤中に人に会うこともないため、身だしなみがいい加減になりがちです。
web会議の際は画面に自分がどのように映るか、また相手にどのような印象を与えるかをよく理解するようにしましょう。
特に髪の毛やヒゲをきちんとするのは最低限のマナーです。髪の毛に寝癖がついていたり、無精ヒゲが生えていたりすると参加者に不快感を与えてしまいます。
そのため、髪の毛やヒゲといった身だしなみには注意するようにしましょう。
最初に所属・氏名を話す
web会議の際は、最初の発言で所属と氏名を話すのがマナーです。
クライアントや取引先、新入社員などは発言者をよく知らないこともあるからです。
所属や氏名を話すと参加者は誰の発言かがよくわかるようになり、もしインターネット上のトラブルで画像に不具合が生じてしまっても、声で誰が話しているかわかることもあります。
また、氏名表示機能が付いたweb会議システムも数多くありますが、事前に幹事に所属も伝えておくと、会議内容を参加者が把握しやすくなるでしょう。
ゆっくり、ハキハキ話す
web会議では映像と音声の伝わり方が違い、参加者の声が聞こえづらかったり、途中で途切れてしまうことも少なくありません。
参加者の話がよく聞こえないと、せっかくのweb会議も内容の共有がうまくできなくなってしまうため、発言者はなるべくゆっくり、ハキハキ話すようにしましょう。
発言するタイミングを見計らい、相槌はうなずきで表す
web会議の音声にはタイムラグがあるため、自分が発言しようとしたタイミングで他の参加者が話してしまうこともあります。そのため、譲り合いこそマナーであると意識し、発言の際は挙手するなどルールを設けると発言がスムーズになります。
また相槌は相手の発言を遮らないよう、うなずくようにするか、マイクをミュートにして相槌を打つようにしましょう。
web会議に適した場所
自宅
自宅の場合、通勤にかかる時間が節約でき、満員電車等のストレスもなくなります。
子育てや介護などで通勤が困難な社員も、自宅からのweb会議であれば参加しやすくなります。
ただし、家族の話し声や生活音、外部からの騒音には注意し、自分の発言以外はマイクをミュートにするなどして余計な音を防ぎましょう。
会社の会議室
会社の会議室で行なえば、基本的な機材はすべて揃っているのが一般的なため、会議の進行はスムーズになるでしょう。
また、複数の参加者がいる場合、ヘッドセットなしでも相手の声を聞けるように、スピーカーフォンを用意するとよいでしょう。
コワーキングスペース
コワーキングスペースは集中して作業を行ないたい利用者のための個室や会議室を設けていますが、広い空間内では複数の人々が業務を行なっているため、できるだけ個室がある共用スペースを利用しましょう。
相手を思いやる気持ちでweb会議を進めましょう
web会議では自分は参加者からどのように見えているか、どのような印象を与えているか意識しましょう。
例えば、話し方や服装、身だしなみ、部屋の明るさなど、参加者に不快感を与えないことが大切です。
気をつけるべき行動をチェックし、誰もが気持ちよくweb会議に参加できるよう心がけましょう。