「作業を自動化して仕事の効率を上げたい」「会社の生産性をアップしたい」と考えている人も多いでしょう。しかし、高度な技術や理系の知識がないからと諦めてはいませんか？
今回は文系でもできる作業自動化の方法や、ツールを紹介。作業を自動化して、業務効率化や生産性アップにつなげていきましょう！
作業自動化に注目が集まる理由
2021年現在、日本では少子高齢化のスピードが加速し、人材不足問題が顕著になっています。また2019年から流行した新型コロナウイルス感染症により、リモートワーク化が進み、オフィスでの業務縮小が求められるようになりました。
そこで注目されているのが、マニュアル化できる作業の自動化です。作業自動化が実現すれば、業務効率が上がり、会社の生産性アップが目指せます。
少ない人材で会社を運営できるため、人件費の削減にもつながるでしょう。
自動化できる業務
自動化できる業務は限られています。どんな業務が自動化できるのかを把握し、業務フローを見直してみてください。
繰り返し行う単純作業
データの更新や入力など、繰り返し行う単純作業は自動化可能なケースが多いです。たとえば次のような作業を自動化すると、日々の業務を効率化できるでしょう。
- ワークシートへのデータ入力
- 集計・分析
- データをもとにしたグラフの作成
- コピー＆ペースト作業
- 伝票の印刷
繰り返し行う作業は、業務のなかで予想以上に大きな割合を占めています。「単純作業だから」と考えずに、長期的な目線で生産性アップを目指しましょう。
頻度が高い作業
頻度が高く工数がかかる作業は、多くの人件コストが消費されているため、自動化を検討するのがおすすめです。たとえば開発中のテストビルドなど、負担が大きい作業はできるだけ自動化しましょう。
マニュアル化しやすい作業
誰でもできる作業、特別な技術や知識が必要ない作業は自動化できる可能性が高いです。もし「自分以外でもできそうな作業」が見つかったら、一度ほかの従業員に依頼してみてください。
問題なく作業ができるようであれば、ツールを使って自動化しても作業の質は変わらないと言えるでしょう。
個人と組織における作業自動化のメリット
作業を自動化することによって生まれるメリットは、個人と組織で違います。それぞれの利点を把握し、作業自動化を進めていきましょう。
【個人】作業自動化のメリット
個人における作業自動化のメリットは次の3つです。
- 作業効率が上がる
- ミスを減らせる
- 業務量・業務時間を減らせる
作業を自動化すれば作業効率が上がり、新たなリソースを確保できます。「業務量が多く、家に仕事を持ち帰っている」「残業の頻度が高い」という場合、作業自動化によって労働時間を削減できるでしょう。
また、人が行うとどうしても避けられない入力ミスや操作ミスも、作業を自動化すれば避けることが可能です。行った業務を見直して確認する必要もないため、作業時間も削減できるでしょう。
【組織】作業自動化のメリット
組織における作業自動化のメリットは次の3つです。
- 組織の生産性アップが見込める
- 人件費削減につながる
- 浮いたリソースで新しいことに回せる
これまで従業員が行っていた作業を自動化すれば、同じリソースでより大きな成果を上げられるため、生産性が向上するでしょう。また従業員の労働量、労働時間の削減は人件費のコストカットにつながります。
また、作業自動化によって浮いたリソースを他の部署に回す、新規プロジェクトに回すことで、生産性のさらなる向上が見込めるでしょう。しかし、導入するツールによっては管理や運営が必要となるケースもあるので、導入費用だけで判断しないよう、注意してください。
作業を自動化できるツール
代表的な作業自動化ツールは6つあります。費用対効果を見極めて、自社に合ったツールを検討してみてください。
Excelマクロ
Excelのマクロは一連の処理を自動化できる機能で、マイクロソフト社が開発した、「VBA(Visual Basic for Applications）」というプログラミング言語が使われています。プログラミングと聞けば難しい印象を覚える人もいるかもしれませんが、「マクロの記録」を使えば簡単に操作の記録が可能。
たとえば、入力したデータをもとにグラフを作成して、印刷まで行うとします。マクロの記録を有効にした状態で一連の操作を行い、マクロの記録を終了すれば、同じ操作を自動でスピーディーに行ってくれるのです。
Excelのマクロ機能は、次のような作業の自動化に向いているでしょう。
- 計算
- コピー＆ペースト
- 分析
- グラフの作成
- データの抽出
マクロ機能はExcelがあれば追加でツールを購入する必要がないため、導入コストがかからないのが大きなメリットです。
RPA
RPA（Robotic Process Automation）は、人間が行っている作業をロボットが自動化するシステムです。別名「仮想知的労働者（デジタルレイバー）」とも呼ばれており、365日24時間はたらいてくれるので、人件費を大幅にカットすることも可能。
RPAは高度な業務を自動化することもできますが、一般的には定型業務の自動化に使われます。Excelのマクロ機能で紹介した「VBA」との違いが分からないという人もいるかもしれません。
しかし、VBAはマイクロソフト社のソフトでしか作動しないのに比べて、RPAはPC内のさまざまな作業を自動化できます。たとえば、次のような作業の自動化に適しているでしょう。
- 書類からデータを転記する
- 大量のデータのダウンロード・アップロード
- 大量のデータのコピー＆ペースト
RPAは大量のデータを処理するのに向いています。またプログラミングの知識がなくても、手順のテンプレートやフローチャートを確認して、簡単に操作できるのも大きなメリット。
さらに、ほかのシステムとの連携もできるので、RPAは多くの企業や組織が取り入れています。
AI-OCR
AI-OCRはAI（人工知能）をが搭載されたOCR（光学文字認識）ツールです。OCRとは書類をスキャナーで読み取り、文字データ化すること。
AI-OCRが従来のOCRと違うのは、これまで認識が難しいとされていた手書きの文字をAIのディープラーニング技術によって、高度に読み取れるようになった点です。AI-OCRは次のような作業の自動化に適しています。
- 領収書など手書きの書類の読み込み
- 書類からワークシートへのデータ転記
また、データのエントリー作業や文章チェックもAIが代行してくれるのが、AI-OCRの利点。細かい設定もできるため、自社のルールや業務にあわせて最適なツールに作り上げることも可能です。
その他
情報処理以外の作業を自動化できるツールも多数存在します。業務効率を上げるための自動化ツールも、ぜひチェックしてみてください。
データ集計（BIツール）
データ集計ツールとは、従来のシステムでは活用することができなかった、さまざまな種類、形式のデータを、ひと目で分かるように分析するツールです。これまで管理、活用が難しかったビッグデータを新たな取り組みにいかす流れは、とくにIT企業のなかで活発化しています。
データ集計ツールを導入すれば、経営戦略はもちろん、予算編成や新ビジネスに役立つでしょう。
日程調整自動化ツール
日程調整自動化ツールとは、日々のタスク管理やスケジュール管理はもちろん、会議や商談の日程調整ができるツールです。たとえば、Web会議の日程を調整するとき、自分のスケジュールを確認し、都合のいい日時のリストアップ、メールのやり取り、Web会議のURL送信など、細かい作業が多くなります。
しかし、日程調整自動化ツールを使えば、自分の空いているスケジュールのなかから都合のいい日時をリストアップし、会議の日程を自動で調整してくれます。日程調整の手間が減るだけでなく、ダブルブッキングなどのトラブル防止にも役立つでしょう。
日程調整自動化ツールなら、累計利用者数1200万人以上を誇る調整支援ツール「調整さん」が提供する、日程調整を自動化するツール「TimeRex」がおすすめです。無料で導入が可能で、カレンダーと連携して予定を自動登録できます。
毎日の業務を効率化したいと考えているなら、ぜひ無料で導入してみてください。
ビジネスの日程調整を自動化できるツール｜TimeRex
広告運用自動化ツール
広告運用自動化ツールとは、広告の設定から予算管理、入札、運用、レポート作成、分析などを行うことができるツールです。多くの企業や組織の場合、広報活動を行う上で広告担当の部署や担当者を設置しています。
しかし、広告運用自動化ツールを使えば、広告運用業務のなかでも時間がかかるキーワードの設定やレポート作成、分析などの作業が自動化できるため、作業時間の大幅カットが見込めるでしょう。
また広告マーケティングの知識がなくても、広告を運用できるのが大きなメリットです。
作業を自動化して生産性アップを目指そう！
少子高齢化や感染症対策の影響による人材不足は、日本の企業にとって大きな課題です。しかし少ない人材、リソースでも作業を自動化すれば、より高い生産性を求めることも可能。
業務効率化の意識が高まるなか、作業自動化ツールの種類や数は増加傾向にあるため、ぜひ自社に合ったツールの導入を検討してみてください。
作業を自動化して業務を安定させ、生産性アップを目指していきましょう！
