Web面接を実施したいが具体的なやり方がわからないと困っていませんか?
コロナ禍をきっかけにWeb会議ツールが広く使われるようになり、それに伴ってWeb面接を実施する企業が増えています。
Web面接には候補者を一箇所に集めなくても良い、交通費の負担がない、録画できるなどのメリットから、自社でも実施したいと考えている方は多いでしょう。
そこで本記事では、Web面接のやり方や準備する記事、環境、ツールについてご紹介します。
Web面接実施時に注意すべきポイントもご紹介するので、自社で実施する際の参考にしてください。
Web面接とは?
WEb面接とは、ZoomやWebexなどのオンライン会議ツールを使用して実施する採用面接のことです。
マイナビが実施した調査において、2019年12月以前と2021年1〜6月におけるWeb面接実施状況を比較してみると、後者では実施企業が著しく増加していることがわかります。
冒頭で述べたようにWeb面接にはさまざまなメリットがあり、企業側にも候補者側にも利点の多い面接方式です。
幅広く募集をかけられるため、企業としては優秀な人材を確保しやすいというのが大きな利点です。
Web面接で必要な準備
Web面接に限った話ではありませんが、事前準備が面接の質を決めます。
オンライン会議ツールを使った幅広く募集をかけ、効率よく面接を実施しても質が伴っていなければ意味がありません。まずは、Web面接で必要な準備から確認していきましょう。
機材・ツールを揃える
Web面接はパソコン1つとインターネットがあれば実施できます。
ただし、パソコンの内蔵カメラ・マイクが質の悪いものでは面接をスムーズに進められないため、必要とあれば別途カメラ・マイクを用意しましょう。
ツールとはオンライン会議ツールのことです。現在、ZoomとWebexが高いシェアを獲得していますが、これら2つに限定する必要はありません。
Microsoft 365を導入している企業ならTeamsを使用できますし、SlackやChatworkなどのチャットツールでも代用できます。
実施する場所を決める
Web会議を実施する場所は「静かであること」「声が反響しにくいこと」を条件に決めましょう。
周囲がガヤガヤしていると候補者は面接に集中できませんし、声が反響しやすい場所では聞き取りにくくなってしまいます。
会議室と呼ばれるような場所がないオフィスの場合、できる限り人気がなく静かな場所か、オフィス近辺にある貸しスペースを検討しましょう。
採用担当者と候補者、双方にとって集中できる環境が必要です。
Web面接の日程調整を行う
基本的には候補者が採用担当者の日程に合わせることになりますが、日程調整は欠かせません。
メールや電話でのやり取りでは日程が決まるまでに時間がかかることもあるため、日程調整ツールの利用をおすすめします。
日程調整ツールがあると、Web面接に限らずさまざまなビジネスシーンで日程調整が簡単になり、業務効率がアップします。
Web面接では候補者に空いている日程を選んでもらうだけなので、日程調整が非常にスムーズに終わります。
ミーティングIDを発行する
Web面接を実施する日程が決まったらパスを発行しましょう。
たとえばZoomならミーティングIDの発行から30日間有効なので、Web面接実施日までの30日以内ならばいつ発行しても問題ありません。
候補者にミーティングIDをスムーズに知らせるためにも、事前に発行をおすすめします。
候補者の日程等を知らせる
日程調整が完了し、ミーティングIDを発行したら改めて候補者に日程等をお知らせしましょう。
<候補者に知らせる項目>
- 実施の日時
- 担当者の氏名
- 使用するツール
- ミーティングID
- 使用方法
- アプリ事前インストールのお願い
候補者に前日通知を行う
Web面接実施の前日になったら、先ほどのお知らせ内容を再度通知しましょう。
「アプリ事前インストール」については強くお願いし、当日はスムーズにWeb面接を実施できるよう促してください。
Web面接のやり方
続いて、Web面接当日の流れについて解説します。
- 必要な機器を用意する
- Web面接実施場所に移動する
- ツールを起動する
- カメラ・マイク・スピーカーをチェックする
- 候補者の入室を待つ
- 候補者の入室を許可する
- アイスブレイクを取り入れる
- Web面接を始める
- Web面接を終わる
- 今後の流れを説明する
- 候補者の退室を待つ
- 終了
以上がWeb面接の大まかな流れです。初めてWeb面接を実施する場合、1つひとつを頭に入れておかないと当日になって問題が起きる可能性があります。
候補者の緊張をほぐすため、または採用担当者自身がリラックスするためにもアイスブレイク(5分程度の談話)は必ず入れてからWeb面接を実施しましょう。
Web面接で注意すべきこととは?
Web面接を実施するにあたり、注意すべきことが4つあります。採用担当者と候補者、双方にとって良いWeb面接を実施できるよう意識しましょう。
服装・身だしなみに気を付ける
Web面接だからといって気を緩めてしまうと、候補者にマイナス印象を与えてしまいます。
企業によってはオフィスカジュアルを推奨しているところもあるため、必ずしもスーツでビシッと決める必要はありませんが下記のように服装・身だしなみには注意しましょう。
<Web面接時に注意すべき服装・身だしなみ>
- Tシャツなどラフ過ぎるのはNG
- 襟元のヨレや汚れに気を付ける
- 寝癖は治して自然なヘアスタイル
- 写らなくても足元を綺麗に保つ
周囲に雑音がないかチェックする
周囲に雑音がないことは十分チェックしてからWeb面接を実施しましょう。
余計な音や音声が入ってしまうと、やはりWeb面接に集中できなくなってしまいます。
デスクでのWeb面接実施は、採用担当者にとっては聞き慣れた雑音でも候補者にとっては違います。
候補者がリラックスしてWeb面接を実施できるかどうかは採用担当者にかかっているので、やはり静かな場所で実施するのがベストです。
録画する旨を候補者に伝える
Web面接の良いところは録画できることです。
映像を後から見返し、候補者をじっくり選考できるため録画機能は必ず使いましょう。
ただし、候補者に対して無断で使用するとトラブルに発展する可能性もあります。
候補者に対して送信する事前通知とWeb面接実施時には、必ず録画する旨を伝えましょう。
カメラ、マイク、スピーカーを調整する
カメラ、マイク、スピーカーは調整次第で質が変わります。
Zoomなどのオンライン会議ツールには必ず調整機能が付いているので、Web面接実施前に調整しておきましょう。
調整しても質が悪いと感じた時は、別途カメラ・マイクの購入を検討してください。
まとめ
Web面接は、従来の対面式面接とは違ったポイントを意識しなければいけないため、最初のうちは大変と感じるかもしれません。
しかしWeb面接に慣れ、社内でのプロセスが確立すればこれほど効率よく面接を実施できる方法はないので、ぜひWeb面接に取り組んでみてください。
ただし、必ずしもWeb面接を実施する必要はありません。「周囲が導入しているから」という理由でWeb面接を始めても、メリットを最大限引き出せないケースが多いでしょう。あくまで現行の採用面接に課題を感じ、それを解決する方法がWeb面接であると判断した場合に導入しましょう。