インターネットの普及や政府が推し進める働き方改革の一環で、web会議を導入する企業は増加傾向にあります。
web会議用ツールは各種様々ありますが、世界の多くの企業で利用されているのがwebexです。
当記事では、webexの特徴や基本機能、無料版と有料版の違い、価格などについて解説します。
Webexとは
webexとは、アメリカの世界最大のコンピュータネットワーク機器開発会社のシスコ社が開発した、オンラインコミュニケーションツールです。
webexは、パソコンやスマートフォン、タブレットなど、インターネットに接続できる機器から簡単に映像と音声を使った、オンラインでミーティングやセミナーなどができるツールです。
主催者が開催したミーティングに参加者として出席することで、主催者と自分と他の参加者とでリアルタイムにオンラインコミュニケーションを取ることができます。
Webexの特徴
多言語に対応
webexの強みは多言語対応にあります。
日本語や英語はもちろんのこと、フランス語、イタリア語、中国語、韓国語など多数の言語に対応しているので、グローバルに対応できます。
海外に拠点を持つ企業や、海外に取引先を持つ企業に適したオンラインコミュニケーションツールといえます。
ネット接続で利用できる
webexはクラウド型なので、インターネット通信環境が整っていれば、どこにいても会議を開くことができます。
そのため、移動中にパソコンを見ることができない状況でも、web会議などに参加することができます。
また、インターネット通信環境が悪いところでは、電話回線で会議に参加することもできます。
ゲストは登録不要
web会議に招待されるゲスト側は、webexアカウントを作成することなく参加することが可能です。
パソコンから参加する場合
1.招待メールを開いて「webexミーティングに参加する」をクリック
2.別ブラウザが開くので、「ミーティングに参加する」をクリック
3.音声とビデオの選択画面が表示されるので、音声を「コンピュータ通話」にし、ビデオデバイスで表示されるものを選択する
4.「音声／ビデオ接続」を押せば完了
スマホ／タブレットから参加する場合
1.webex meetingのアプリをインストールする
2.招待メールが届いているか確認し、「ミーティングに参加」をタップ
3.ミーティング番号とパスワードを入力する画面が表示される
4.メールで通知されたものを入力し、「OK」を押す
5.表示された画面でビデオ開始を押せば完了
様々なデバイスでアクセス可能
webexはパソコンだけではなく、スマホやタブレットからもweb会議に参加することができます。
マルチデバイスを使って仕事を行う人は増加傾向にあるため、とても便利といえます。
しっかりとしたセキュリティ体制
webexはweb会議参加者を自社のドメインやメールアドレスを持っている人だけに限ったり、SSO（統一認証）やPKI（公開鍵暗号方式）で承認を得られないと入室できないようにすることができるなど、主催者がセキュリティ機能を細かく設定することができます。
また、映像や音声をはじめとしたすべてのデータが暗号化されており、さらにデータセンター内でも暗号化されているので、セキュリティ体制はしっかりとしています。
webexを運営するシスコ社にはセキュリティと信頼に関する独立した組織があり、万が一セキュリティ面で問題が発生した場合は、きちんと情報開示を行っているので信用できます。
Webexの基本機能
画面レイアウトの変更
webexで対応している画面レイアウトは4種類あります。
グリット
参加者の映像を等分割に表示することができます。
参加者がそれぞれ発言を行うようなweb会議に向いています。
重ねて表示
発言者を画面下に大きく表示し、その上に他の参加者の映像がサムネイル状に等分割表示されます。ただし、この「重ねて表示」は参加者が3拠点以上の時に選択が可能となります。
発言者の表情をしっかり見たい場合や、特定の人が多く発言するweb会議に向いています。
並べて表示
発言者を画面左に大きく表示し、その右に他の参加者の映像がサムネイル状に等分割表示されます。ただし、この「並べて表示」は参加者が3拠点以上の時に選択が可能となります。
こちらも発言者の表情をしっかり見たい場合や、特定の人が多く発言するweb会議に向いています。
フルスクリーン
発言者だけを表示します。
特定の人だけが発言するセミナーや研修、資料を大きく表示したい場合に向いています。
webexはweb会議の目的に合わせ自由に画面レイアウトを変更できるのが特徴です。
録画・録音
webexは、web会議に参加できなかった人や、何が話し合われたかをあらためて見直したい人のために、web会議を録画・録音することができます。
録画・録音データは、クラウドまたはコンピュータ内に保存することができるので、何回でも確認が可能です。
アプリケーションの共有
webexを使用すると外出先でも、任意のデバイスからリアルタイムでアプリケーションまたは画面全体をリモートの出席者と共有することができます。
共有可能な端末やツールには、
- ブラウザ
- Android端末
- iPhoneやiPad
- Cisco Webexデバイス
などがあります。
ミーティングのスケジューリング
webexでは、ミーティングをスケジューリングすることができます。
ミーティングをスケジューリングすると、システムから招待したユーザーにメールが自動送信され、ユーザーは通知を受け取ることができます。
招待を変更もしくはキャンセルした場合、システムはメンバー全員に新しいメールを自動送信し、最新の情報を提供することができます。
アンケート
webexでは、イベントごとに異なるアンケートを実施することができます。
アンケートの作成時には、
- 記述式、複数回答、単一回答の質問を追加
- 画像を追加
- アンケートを今後も利用するためにテンプレートとして保存
などができます。
なお、アンケートの結果はwebexイベント出席レポート、出席履歴レポート、イベント録画レポートなどで確認することができます。
Webexの価格
Webexには有料版と無料版がある
webexには無料版と、3つの有料版があり、主な違いは以下のようになっています。
主催者数
無料版…1名
スターター…〜50名
ビジネス…〜100名
エンタープライズ…カスタマイズ可能
ミーティング時間
無料版…最大50分
スターター…24時間
ビジネス…24時間
エンタープライズ…24時間
ミーティング参加人数
無料版…〜100名
スターター…〜150名
ビジネス…〜200名
エンタープライズ…カスタマイズ可能
クラウド上で録画
無料版…不可
スターター…可（ストレージ5GB）
ビジネス…可（ストレージ10GB）
エンタープライズ…可（ストレージ容量カスタマイズ可能）
代理主催者の追加
無料版…不可
スターター…可
ビジネス…可
エンタープライズ…可
ファイル転送
無料版…不可
スターター…可
ビジネス…可
エンタープライズ…可
カスタマーサポート
無料版…オンラインサポートのみ
スターター…チャット、電話
ビジネス…チャット、電話
エンタープライズ…チャット、電話、専属の担当者
エンタープライズプランが最も幅広い機能が提供されています。
Webexの価格一覧
主催者一人あたりの月額料金は以下のようになっています。
スターター…1,490円
ビジネス…2,980円
エンタープライズ…営業担当者に問い合わせ
使用できる機能と照らし合わせながら検討するとよいでしょう。
Webexは自社のニーズに合ったプランを選びましょう
webexは、インターネットに接続できる機器から簡単にオンラインでミーティングやセミナーなどができるツールです。
多言語に対応し、ゲストであれば登録不要で使用することができます。
無料版の他、3つの有料プランがありますが、それぞれ利用できる機能が異なるため、自社のニーズやミーティング、イベント目的に合わせながら、導入するプランを検討するとよいでしょう。
