テレワークの一環として、web会議を導入する企業が急増しています。
社内外の人と離れた場所でもコミュニケーションを取ることができるため大変便利です。
しかし一方で「スムーズにいかない」といった企業もあるようです。
そこで当記事ではweb会議の事前準備のポイントや参加上のマナーやルールについて解説します。
web会議をスムーズに行なうための事前準備とは?
会議の目的や議題のポイントをおさえる
何を目的にどんなことを話し合うか理解することは、webに限らず会議出席の基本です。
出席者全員が事前準備をしっかり行なうことで、スムーズな会議進行が実現されます。
また、議題にあわせて自分の思いや意見も準備しておくと、より一層会議の生産性も上がります。
資料やアジェンダ、会議URLを事前に共有する
資料やアジェンダはweb会議当日に配布、配信するのではなく、出席者と事前共有しておきましょう。
またそのためには取引先や社外の人の場合、さらに前もって連絡先などの基本情報を確認しておくことが大切です。
会議URLも早めに準備し、出席者へ連絡しておくようにしましょう。
機器の接続、背景や映り方を確認しておく
会議場所やインターネット接続環境によって、トラブル発生の可能性があるのがweb会議です。
会議直前に準備した際、接続トラブルが起きてしまっては会議の進行を妨げるばかりでなく、出席者のスケジュールに悪影響を及ぼしてしまうこともあるため、必ず事前にパソコンやモニターなどの接続テストを行なうようにしましょう。
また、背景や映り方も事前確認が大切です。背景はできるだけシンプルにし、部屋が暗くないか映り方をチェックします。
明るい部屋でもカメラに顔を映すと逆光になってしまう場合もあるため注意が必要です。
さらに自分の目線が下になっていないか上になっていないかなども確認し、問題がある場合は調整しておきましょう。
デスクトップは整理しておく
web会議中は出席者と資料共有することがよくあるため、会議に関係のない資料やソフト、アプリは閉じておくようにしましょう。
メールや社内チャットワークが開かれた状態で取引先や社外とweb会議を行なうと、機密情報や個人情報が漏れてしまう恐れもあるため細心の注意が必要です。
10分前の入室
web会議はスムーズに進行させるため、ネット環境の確認もあわせて10分前には入室するようにしましょう。
自社ではなく取引先側のネット環境にトラブルが発生する場合もあるため、リカバリー対策を事前に講じておくと安心です。
また、取引先担当者の電話番号をすぐにわかるようにし、万が一に備え、他のweb会議ツールも準備しておくとよいでしょう。
web会議中のルール&マナーとは?
web会議中のルールやマナーを把握していないと相手に「感じが悪い」とマイナス印象を与えてしまいます。
ゆっくりハッキリと話す
web会議ではマイク性能やインターネット環境によって、双方の声が聞きとりづらい、音声にタイムラグが生じるなどの不具合が発生してしまうこともあります。
そのため、普段の会話より丁寧にハキハキ話すように心がけましょう。
また、相手の意見に相槌を打つ場合は話を遮らないよう、できるだけうなずきなどで気持ちを伝え、できるだけ声は出さないようにしましょう。
対面での会議より間を長めにもつ
インターネット環境によって、web会議では会話にタイムラグといった不具合を発生させてしまうことがあります。
そのため、会話の重なりを避けるために間を長めに持つことが大切です。
焦りで間を埋めようとすると、相手にも落ち着いていない様子が伝わってしまうため、資料の画面共有などを行ない間を持たせ、スムーズに会議を進行するよう心がけましょう。
表情やリアクションをわかりやすくする
対面と違ってweb会議は、表情やリアクションが相手に伝わりづらいといったデメリットがあるため、以下のようにわかりやすくしましょう。
・大きくうなずく
・険しい表情になっていないか事前に確認する
意見の始めと終わりをわかりやすくする
web会議では出席者同士で同じタイミングで話ししてしまうことや、相手の意見に自分の意見や感想を被せてしまうといったことが生じる場合もよくあります。
そのため対面で話すより、話の始めと終わりが分かりづらいといった特徴があります。
意見を述べる際は「お話してもよろしいでしょうか?」など一言を添え、終わるときには「以上です」と加えるようにしましょう。
また、参加者の顔が映し出された状態であっても、いきなり話し始めてしまうと誰かわかりづらいものです。
最初の発言は特に「所属、名前」を伝え、以降も発言するたびに「〇〇です」と自分の名前を名乗ってから発言した方が、複数の人が出席する会議では誰の発言なのかわかりやすくなります。
話さない場合は消音(ミュート)にする
複数人が出席するweb会議では、他の出席者の発言中に雑音や雑談が入ってしまうこともあります。
特に取引先や社外との商談、会議ではトラブル回避のため自分が話さない場合は消音(ミュート)にしておきましょう。
服装や身だしなみを整える
対面での会議と同様に、web会議もお互いを見て話す時間が長いため、服装や身だしなみをきちんと整えなければなりません。
「どうせ画面にはよく映らないから」と油断せず、洗顔する、ひげを剃る、メイクを行なう、ネイルなどはあまり華美にならない、寝癖を直すといったことに注意しましょう。
また取引先や社外とのweb会議では、スーツやジャケット、ネクタイなどTPOに合わせた服装を心がけましょう。
静かな場所でweb会議を行なう
テレワークなど、自宅からweb会議に出席する場合は、外部からの音で邪魔されない静かな部屋を選ぶようにしましょう。
例えば家族の声や近隣からの工事音、テレビの音などが聞こえてしまうと、他の出席者に迷惑をかけてしまいます。
また、カフェやファミレスといった場所も双方の発言を聞きづらくしてしまうため、使用は避けましょう。
背景に注意する
自宅でweb会議に出席する場合は、背景の映り込みに注意し、事前に散らかった様子が映っていないか、仕事に関係のないものが映っていないか確認しましょう。
一方、web会議用の無地の背景シートも市販されていますが、これも不自然に映ってしまうため使用は避けましょう。
いずれにせよ、ビジネスとしてweb会議に出席しているといった意識が大切です。
web会議でよくある失敗例とその対策方法
突然救急車が近づいてきたなど、騒音で相手の発言が聞こえず、聞き直したい場合
「音声が少し聞き取りづらかったのですが、もう一度お話ししていただけますでしょうか」と正直に聞こえなかったことを相手に伝えて、再度発言してもらうようにしましょう。
また、どこからまた話せばよいか相手にわかりやすく伝えるために「〇〇のお話の後からお願いします」と付け加えるとより丁寧になります。
携帯電話が鳴った場合
対面でもwebでも会議中は電話に出ないのが基本マナーであるため、会議中は電源をオフにするかマナーモードにすべきです。
しかし、急ぎを要する場合などどうしても電話に出なければいけない時は「失礼します」と相手に断ってから話すようにしましょう。
宅配便が来てしまった場合
自宅からweb会議に出席している際、宅配便が来てしまうこともあります。
急用でない限り、インターホンには出ないことがマナーですが、どうしても出なくてはならない場合はやはり相手に一言添えて離席しましょう。
その際、音声を消音にし、ビデオもOFFにして離席した方がよいでしょう。
相手の発言に割り込めない場合
web会議の場合、出席者同士の話が聞き取りづらいこともあり、相手の話に割り込もうとすると余計に音声がこもってしまうこともあります。
また、発言するタイミングがつかみづらいのもweb会議の特徴といえます。そのため、無理やり相手の話に割り込むのは避け、挙手するなど、司会が気づいてくれるのを待ちましょう。
web会議後に注意すべきことは?
相手が退室してからOFFにしましょう
会議終了後は対面での会議と同じようにお辞儀するのがマナーです。
また、取引先や社外の人とweb会議を行なう場合は、相手が退室したことを確認してからweb会議をOFFにしましょう。退室タイミングに配慮することで、相手への誠意を伝えることができるからです。
議事録を共有しましょう
web会議日時、出席者、会議内容や決定事項、今後についてをまとめた議事録を出席者全員と共有することが大切です。
ルールとマナーを守ってスムーズな会議を行ないましょう
テレワークの成功につなげるため、web会議のルールとマナーをしっかりと守りましょう。
会議中の相手にどう映るか、相手がどう感じるかを会議中に意識することで相手に好印象を与え、スムーズに会議を進めることができるでしょう。