「会社の生産性が全く上げられない」
上記のように会社の生産性を高めたくても、なかなか上げられずに悩んでいる方が多いでしょう。
生産性を上げることで会社の利益を高める以外にも、さまざまなメリットが得られます。
本記事では、生産性が上がらない理由や向上させる方法を解説します。
生産性とは?
生産性とは、企業が効率的に利益を上げているかを測定する客観的な指標のことです。生産性を高めることで、企業の利益向上につながります。
ただ、生産性を上げる方法について解説する前に生産性に関する詳細な定義やメリットについて把握しなければいけません。
ここで解説する内容を把握し、生産性について明確に理解しましょう。
生産性の定義
生産性とは、投資したインプットに対して得られるアウトプットの比率です。つまり、生産性は投資した人・資金・物に対して得られる比率をいいます。
たとえば、A社が今月得られた収益が100万だとして、その会社の従業員が10人であれば1人当たりの利益が10万になるでしょう。
一方のB社はA社と同じく100万の収益を得ましたが、会社の従業員が5人しかいなかった場合、1人当たり20万の利益になります。
上記の例ではB社の方が生産性が高いことがわかります。
労働者がたくさんいることはその分の人件費を会社が多く支払っているため、より大きな収益を得なければ企業に残る利益が少なくなりかねません。
会社がより多くの利益を獲得するためにも、生産性の向上が必要です。
生産性を上げるメリット
生産性を上げることで、以下の3つのメリットを得られます。
- 長時間労働の抑制
- 従業員のモチベーション向上
- コスト削減
生産性を上げれば、少ない時間でより多くの利益を得られるため、長時間労働の抑制につながります。
長時間労働を抑制すると、プライベートと仕事を両立できるようになり、従業員がより働きやすい会社になるでしょう。
また、長時間労働を抑制すると睡眠時間や趣味に時間を割けるため、従業員のモチベーションが向上し、離職率が低下しやすくなりやすいです。
離職率が低下すれば、人手不足で悩まなくてすむため、それぞれの従業員にかかる負担が少なくなり、より従業員が働きやすい会社づくりができるでしょう。
さらに、短い時間で多くの利益を出せるようになれば長時間労働を従業員にさせる必要がないため、人件費や水道光熱費などのコスト削減ができます。
コスト削減すればより資金に余裕が出てきて、新規事業の開拓や既存事業の拡大などを手がけられるようになり、より利益を生み出せるようになるでしょう。
生産性が上がらない理由
生産性を上げるためには、なぜ生産性が上がらないかの理由を把握することが大切です。生産性が上がらない要素を改善することで、生産性向上につながります。
ここで解説した理由を把握し、さらなる生産性向上へと勤めましょう。
マルチタスク
複数の業務を同時並行するマルチタスクを行ったままでは、生産性は上がりません。そもそも人間の脳は、作業を同時並行することが苦手です。
そのため、マルチタスクを行っていたら心身の疲労蓄積の原因になりかねません。たとえば、2つの案件を同時にこなすことは絶対にやめるべきです。
一見、効率の良い仕事の仕方に思えますが、意識を別の仕事に切り替えることで心身に負荷がかかっています。
マルチタスクをやめて心身への疲労蓄積を防ぎ、生産性を高めましょう。
長時間労働
長時間労働をするとストレスの蓄積につながるため、生産性が下がりやすいです。
長時間労働を行うことで、ミスの増加・集中力の低下・怪我や事故の発生などの問題につながりかねません。
また、従業員に長時間労働をさせると人件費や水道光熱費など膨大な費用がかかってしまいます。
膨大な費用をかければ、その分会社に入ってくる利益が少なくなるため、長時間労働は生産性を低下させている原因といえるでしょう。
多くの問題発生やコスト削減につながるため、長時間労働はさせないように努めてください。
従業員同士のスピードの差
基本的に仕事は従業員同士で協力して行うことが多いため、従業員同士で仕事の差のスピードがあると生産性の低下につながります。
生産性を高めるためには、仕事が速い従業員を基準にすることが大切です。
仕事が早い従業員を基準に業務を遂行することで、早く仕事を終わらせられるでしょう。
逆に仕事が遅い従業員を基準にしていると、仕事が早い従業員からの不満が頻出して退職される恐れがあります。
能力が高い従業員に退職されると、会社からしたら損失でしかありません。それぞれの従業員の適性に合った仕事を割り振ることで、生産性の向上につながるでしょう。
生産性を上げるために企業ができることとは?
生産性を上げるためには、業務改善をしなければいけません。ここで解説したポイントを参考にして業務改善をし、生産性が上がるようにしましょう。
IT化を進める
生産性を高めるためには、IT化を進めることが大切です。なぜなら、IT化を進めることでミスの軽減・コスト削減・業務効率の向上などのメリットが得られるからです。
たとえば、現代飲食店ではタブレットやスマートフォンを用いて注文できる店舗が増加しています。
機械で注文できることで、顧客は従業員を呼ばずに注文できるため、従業員はその分ほかの業務へ時間を割くことが可能です。
また、機械は故障しない限りミスすることはないため、従業員のミス軽減にもつながります。
さらに、IT化を進めるうえで必要な費用は電気代とシステム構築費なので、人件費の削減にもつながります。ですので、生産性を高めたいのであれば、IT化を進めるべきでしょう。
業務の見直しを行う
生産性を向上するためには、業務の見直しが欠かせません。生産性を上げるために最も必要なのは、ムリ・ムラ・ムダを省くことでしょう。
ムリ・ムラ・ムラの意味は、以下のとおりです。
- ムリ:能力以上に心身へ負担がかかっていること
- ムラ:能力に対して付加が下回っていること
- ムダ:仕事の品質が一定じゃないこと
ムリは、キャパシティー以上の仕事を与えられた場合や高すぎる生産目標を掲げられた場合に発生する傾向があります。
時間や労働力、資金が不足しているのにも関わらず、高い目標を達成しようとしたら従業員へ負担を強いるばかりでしょう。
自社の現状と見合った目標設定をすることが大切です。また、自社に特定の人しか分からない業務があれば、複数人で仕事を振り分けましょう。
特定の人しか分からない業務があれば、一部の従業員に大きな負担をかけてしまいます。従業員を教育することで仕事内容を覚えてもらい、ムリを取り除きましょう。
ムダを排除するためには、以下の2つの考えを持つことが大切です。
- その仕事をやらなかった場合のことを考える
- やる必要がない仕事を排除する
上記の考えを持つことで、仕事の無駄な動きが排除されてより生産性が高まるでしょう。ムラは、仕事配分の偏りや生産性が一定しないことが原因で発生します。
従業員への仕事配分や生産数量を改めて見直すことで、ムラの排除は可能です。このように業務改善することで生産性向上につながるので、ぜひ実施してください。
ボトルネックを見つける
生産性を高めるためには、自社のボトルネックを見つけることが大切です。ボトルネックとは、作業工程の中で最も処理能力が低い部分のことをいいます。
たとえば、従業員が資料を作成したとしても社長の確認待ちで仕事が止まっている場合も、ボトルネックの一つといえるでしょう。
ボトルネックを見つけて改善することで、業務のムダ改善につながってより生産性の向上につながります。
生産性を高めるためにも、自社のボトルネックの部分を見つけましょう。
生産性を上げるためには業務の見直しが必要
会社の生産性を上げるためには、業務改善をする必要があります。会社の業務内容の中には、必要がないムリ・ムラ・ムダな仕事があるかもしれません。
ムラ・ムリ・ムダを改善することで業務効率化につながるため、より生産性を高めやすくなるでしょう。
また、IT化を進めることやボトルネックを見つけることも生産性を上げるうえで欠かせません。
本記事を参考にし、生産性を向上するために常日頃の業務内容を見直しましょう。