スカイプ面接とはweb面接の一つであり、ビデオ通話可能のオンラインチャットツール「スカイプ」を利用して行う面接のことです。
一般的な面接では、応募者が応募企業を訪問し、面接官と対面しながら質問に答えますが、スカイプ面接ではパソコンやスマートファンを使用して行なうため、応募者は自宅や自宅以外の遠隔地から面接に参加することができます。
スカイプは無料ツールで気軽に利用できることから、web面接を導入している多くの企業で利用されています。
スカイプ面接の事前準備
スカイプIDを取得する
スカイプ面接を実施する際は、スカイプのダウンロードとスカイプIDの取得が必要になります。
パソコンのソフトウェアはWindows用とMac用があり、スカイプの公式ページからダウンロードすることができます。
また、スマートフォンやタブレットはApp StoreかGoogle Playでダウンロードしましょう。
面接目的での使用となるため、表示名は本名が基本になります。
IDが不適切だと判断される場合は、新しくアカウントを作り直すことも検討した方がよいでしょう。
そして、アイコンは採用試験用に顔がハッキリとわかるように設定し、ムードメッセージには何も書かないことが基本となります。
インターネット通信環境を確認する
面接を受ける場所やパソコン、スマートフォンのデータ量がスカイプ面接に耐えられるかどうかを確認します。
動画のやり取りは通信量が大きくなってしまうため、インターネット通信環境が不安定であると面接中に映像や音声が止まってしまい、面接が中断されてしまう恐れがあります。
そのようにならないためにも、フリーWi-Fiなどではなく、有線LANケーブルなどを使用して安定したインターネット通信環境を整えるようにしましょう。
面接に適した服装に着替える
「自宅でスカイプ面接を受けるのだから、服装はカジュアルでかまわないのでは」と考えてしまう人もいるようですが、スカイプ面接でも通常の面接と同様にスーツ着用が基本マナーとなります。
そして、web面接は顔や上半身しか基本的には映らないため、下半身まで正装する必要はないと考えがちですが、例えば通信環境の乱れで、配線を確認するために席を立った、あるいは外部音を遮断しようとドアを閉じる際に全身が映ってしまったなど、不測の事態も考えられるので、気を抜かずに全身、面接に適した服装を心がけましょう。
部屋を掃除し、整理整頓する
webカメラとはいえ、映りも綺麗で広範囲を映し出せるものも数多くあります。
そのため、部屋が散らかっていたり、ポスターなどの壁紙も面接官に見られてしまう可能性があります。
部屋が散らかっていると即不採用といったことはありませんが、だらしなさという人間性を見られてしまい、マイナス評価にはつながってしまいます。
なるべく白い壁の前で、さらにモノが散らかっていない部屋でスカイプ面接を受けるようにしましょう。
マイク付きイヤホンを用意する
スカイプ面接を行う際、あるとよいのがマイク付きイヤホンです。
自宅でスカイプ面接を受けると、外部音や生活音が入ってしまったり、自分の声も届きづらくなってしまうこともあります。
しかし、マイク付きイヤホンがあると面接官の声が聞こえやすくなり、自分の声も通りやすくなるためおすすめです。
アプリやスマホを管理する
パソコンにあるSNSやメールアプリなどは通知音をオフの状態にしておきましょう。
通知音やクリック音が聞こえてしまうと、面接の妨げとなってしまい、面接官の印象も悪くなってしまいます。
しかし、スマートフォンや携帯電話だけは電源を切らずにマナーモードにしておきましょう。
万が一、通信トラブルが発生してしまった場合に、連絡手段を確保しておくためです。
ただし、マナーモードにしておくと着信の際にブザー音が鳴り響いてしまう可能性があるので、硬い机の上ではなく、クッションなど柔らかいモノの上に置き、画面には映らないよう注意しましょう。
スカイプでの面接の流れ
面接10分前にはスタンバイする
面接開始の10分前にはパソコンもしくは固定したスマートフォンの前に座り、スタンバイしましょう。
パソコンやスマートフォンが正常に働いているか、インターネット通信環境は安定しているかなど、しっかりと確認しましょう。
また、マイク付きイヤホンや筆記用具など、準備すべきものがきちんと揃っているかどうかも最終確認し、万全な状態で面接時間まで待ちましょう。
準備OKならメッセージを送る
すべての準備が整ったら、準備ができている旨を伝えて挨拶します。
このメッセージを送るタイミングとしては、面接開始予定時間の3分から5分前を目安にするとよいでしょう。
あまり早すぎても企業側の準備が整っていない可能性があり、一方で面接開始予定時間を過ぎてしまうのは論外なので注意が必要です。
状況に合わせて通話する
挨拶や準備が完了した旨のメッセージを送信後、企業から「こちらも準備ができました」という連絡が来るか、直接着信があります。
企業からメッセージが来た場合は自分から発信し、企業から着信があった場合はそのまま受け取って面接をスタートしましょう。
スカイプ面接で注意する点
表情や声のトーンは明るくする
スカイプ面接では、通常よりも表情や声のトーンを明るくするよう心がけましょう。
web面接はマイクによっては声の通りが対面よりも悪くなってしまうこともあるため、暗い印象を与えかねません。
また、画面を通す場合、対面より表情も伝わりづらくなってしまうため、いつも以上に明るくするようにしましょう。
顔ばかりでなく手足も意識しましょう
画面には映らないだろうと、何かを触りながら、または足を組みながら面接を受けることはやめましょう。
スカイプ面接といえども面接です。
対面の通常面接では絶対にやらないことをスカイプ面接でしてしまうと、心のゆるみからミスを招いてしまう恐れもあるため、注意しましょう。
カンペは使わない
「web面接で映る範囲は限られているから、映りこまない場所にカンペを用意しよう」と考える人もいるようですが、カンペを使用することで目線が不自然になってしまったり、伏し目がちで暗い印象を与えてしまうことにもなりかねません。
また、言葉もぎこちなくなり、棒読みではやはりマイナス印象を与えてしまいます。
人は言葉の内容より、外見や声のトーンなどを無意識に重視しているといわれています。
感情が伝わりにくく、視線もズレてしまうカンペはデメリットの方が多いため、使わないようにしましょう。
スカイプ面接でもしっかりとした面接対策が必要です
スカイプ面接は、多くの企業で導入されてきており、今後ますます増えるだろうと予測されています。
なぜなら、企業はこれまで面接が難しかった、遠方にいるUターン、Iターン希望の応募者などと気軽に面接を行うことができるからです。
そのため、事前にスカイプ面接について知識を深め、準備の仕方や面接の流れなどを把握しておかなければなりません。
つまり、スカイプ面接も通常の対面面接と同様に、しっかりとした面接対策が必要になります。
質問の受け答えはもちろん、服装や身だしなみに注意し、表情や声のトーンなども事前に確認しておくことが大切になります。
普段、自分がどのような表情でどのように話しているか、客観視できていない人の方が大半です。
web面接自体に慣れていない人は、面接前に自分で話す様子を自撮りしながら研究してみると、自分の良い面や悪い面が明確になるためおすすめです。