政府による「働き方改革」の推進やインターネットの普及などにより、web面接を導入する企業が年々増えています。
web面接を手軽に導入できるツールは複数ありますが、特に多くの企業で利用されているのがzoomです。
そこで本記事では、zoom面接のチェックポイントや注意点などを解説します。
zoom面接をする企業が増えている
就職活動や転職活動でもオンライン化は進んでおり、会社説明会やセミナーばかりでなく、面接や選考でもオンラインで実施する企業は増えています。
引用元:ポート株式会社(5人に1人が最終選考までオンラインを希望!)
上記のグラフのように、就活生のオンライン就活の経験は企業説明会では80%を超え、一次選考や2次選考以降でも50〜80%と高い経験率があることがわかります。
最終選考でも30%以上の就活生がオンラインを経験しており、web面接の重要性は増しています。
そして、web面接の中でも多くの企業で導入されているのがzoomであり、zoom面接のコツをおさえる必要があるのです。
初めてのzoom面接のチェックポイント
待機時
端末への接続・固定・充電
zoom面接当日は、余裕をもって1時間〜30分前にはパソコンやスマートフォンの電源を入れて調整をスタートさせましょう。
面接中に充電がなくなり、インターネットが遮断されてしまっては面接官にマイナス印象を与えてしまいます。充電が満タンになっているか必ず確認し、充電器をつなげておくようにしましょう。
ただし、あまり早い時間から入室(ログイン)してしまうと、面接官に通知されてしまうこともあるため、入室は適切な時間に行なうようにしましょう。
インターネット環境の確認
応募企業から送られてきたURLでエラーが発生してしまった場合は、企業の採用担当者にすぐに連絡し状況を伝えましょう。
また、自宅等のネットワーク環境も念のため確認しておきましょう。
映像の確認
自分の姿が鮮明に映っているかどうか確認しましょう。このとき、目線の高さや表情、服装、髪型やメイクなどの確認も必要です。
また、音声がミュート(消音)設定になっていないかも調べておきましょう。
入室時
zoom面接ではあまりに早くから指定URLにログインしてしまうと、面接官がまだ準備中である場合もあるため、面接開始の約5分前に入室するのがおすすめです。
ただし、応募企業側から「面接開始時刻になったら入室してください」「10分前には入室してください」などの具体的な指示があった場合はその指示に従いましょう。
入室後、面接官がログインした時点で面接がスタートとなりますが、面接官が複数名いて全員が揃っていない場合は従来の対面式面接と同様に、それぞれの面接官が入室した時点できちんと挨拶し、全員が揃うまで待機しましょう。
間があくからといって、応募者側から面接官に話しをする必要はありませんが、面接官の方から雑談等で話しをしてもらった場合は、くだけすぎず礼儀正しく対応しましょう。
自己紹介
短くわかりやすいのが基本
従来の対面式面接と同様に、zoom面接ではあまりに長すぎる自己紹介を行なっても、かえってマイナス印象を与えてしまうこともあります。
また、zoom面接は面接官側も慣れていない人も多いため、面接官の質問をしっかりと聞いて把握し、短い言葉で的確にまとめて伝えることが重要になります。
自己紹介はまず名前を名乗った後、アピールしたいことを最初に話し、その理由やそれを裏付けるエピソードを話し、再びアピールしたいことを強調すると論理性があり、わかりやすくなります。
面接官が話しているときはリアクションする
一通りの自己紹介が終わると、その自己紹介に対し面接官から質問を受けることもあります。その際、面接官が話しをしているときはしっかりとリアクションをとりましょう。
zoom面接は対面式の面接と比べ、相槌やうなずきなどのリアクションが伝わりづらくなってしまいます。カメラを見て大きくうなずくよう意識し、顔はおかしくない程度に画面に近づいて表情が見やすいようにしましょう。
相手のリアクションがない状態で話すのは話しづらいものです。
面接官に「この人は話しがしづらい」と思われてしまってはマイナス印象です。
対面式の面接より、ややオーバー気味にリアクションをしても、zoom面接ではそのぐらいでようやく伝わるため、少し大きめの相槌やうなずきを意識しましょう。
質問
zoom面接でよく聞かれる質問として以下が挙げられます。
・弱みや短所を教えてください
・学生時代にがんばったことを教えてください(新卒採用の場合)
・前職での成果を教えてください(中途採用の場合)
・企業選びの軸を教えてください
・あなたが大切にしていること(価値観)を教えてください
・なぜ、この業界を志望したのですか?(主に新卒採用の場合)
・なぜ、当社を志望したのですか?
zoom面接での様々な質問は、自己紹介時と同様にわかりやすく答えることが重要になります。
ダラダラと話しを続けていては、面接官も聞きづらくなってしまいます。
結論から先に述べその理由を話し、それを裏付けるエピソードを話した上で結論に戻ると説得力が増します。
逆質問
対面式面接と同様にzoom面接にも「逆質問」の時間はあります。
企業側はこの逆質問において、
・志望度ややる気、熱意が知りたい
・コミュニケーション能力が知りたい
・質問力、インタビュー能力が知りたい
と考えているため、「特にありません」と答えてしまうことがないよう、事前に質問したいことをまとめておきましょう。
ただし、調べればわかる内容はNGで、給与や福利厚生などに関する質問もなるべくしないようにしましょう。
以下は主な逆質問例文です。
・今後注力していきたい事業は何ですか?
・どんな顧客を対象に、何人くらいのチームで仕事を行なっていますか?
・若手社員に求めることや。今後こうなってほしいといったイメージがあれば教えてください
・入社までに勉強しておくことはありますか?
・〇〇の資格を取得していますが、御社の仕事で活かすことはできますか?
などになります。面接官がYESやNOだけで完結しない質問にすることも重要です。
初めてのzoom面接における注意点
目線をどうするか
パソコンのwebカメラはディスプレイ上部に内蔵されているものが大半です。しかし、このwebカメラに向かって話すと、面接官には上から目線あるいはうつむいたように見えてしまうため、パソコンの下に何かを置いて高さ調整するか、外付けのwebカメラを購入するようにしましょう。
また、スマートフォンも目線が下になりやすいため、固定器具を使って高さ調整を行なう必要があります。
なお、zoom面接では自分が話すときはカメラを見て、面接官が話しているときは画面を見るのが基本になります。
背景の設定
zoom面接の背景は白い壁や白いカーテンなどにし、散らかった部屋の様子や面接に必要のないものが映り込まないよう注意しましょう。
また、背景画像の設定もできますが、この場合も「街並み」や「夜景」「派手な無地背景」などは面接にはそぐわないため避けるようにし、どうしても使う場合は白かグレー、ベージュ等のシンプルなものを選ぶようにしましょう。
マスクについて
対面式面接の場合、マスクを着用してのぞんだとしてもマナー違反にはなりません。
しかし、zoom面接の場合、対面よりも音声が聞き取りにくく、表情も伝わりづらくなってしまいます。
そのため、できるだけマスクを外してのぞんだ方が採用担当者や面接官と良好なコミュニケーションを図ることができるでしょう。
事前の準備でzoom面接をスムーズに行ないましょう
zoom面接は導入する企業が増え、経験した学生や転職希望者も増えています。
少ない通信量で映像や音声が比較的安定しており、多機能で使いやすいのがzoomの特徴です。
zoom面接でもスムーズに使用できるよう、事前に接続や通信環境を確認し、しぐさや表情に注意しながらわかりやすく大きな声で話せるよう、しっかり準備しましょう。